暴力を受けた子どもは、その苦しく辛い経験から生涯にわたりいろいろな障害を起こすと言われています。
身体的な傷害だけではなく、心理的なトラウマや不安・ストレスなどの問題を引き起こす可能性も。
では、暴力を受けて育った大人はどんな特徴や性格をしているのでしょうか?
そこで今回は、暴力を受けて育った大人の特徴について調べました。
また親に愛されなかった・愛情不足の性格も確認していきます。

私の近所にも暴力を受けて育った子がいたわ。
どんな性格になるのかしら…。
暴力を受けて育った大人の特徴5選
暴力を受け愛情不足で育ってしまった大人は、以下のような特徴があります。
子どもに暴力をふるう
暴力を受けて育った大人は、自分と血の繋がった子どもに暴力をふるう傾向にあります。
もともと自分が親から暴力を受けて育っているので、自分の子どもに手を上げること抵抗感がないためです。
「自分が育った環境が普通だった」と誤った認識してしまっている場合があり、子どもに暴力をふるうことがごく自然なことに。
子どもへの暴力は負の連鎖となるので、ずっと苦しい痛い想いをし続けます。
一人で物事を勝手に決めてしまう
暴力を受けて育った大人は、一人で物事を勝手に決めてしまいがち。
親が暴力をふるうとき、同時に子どもに決断を迫っていることが多いからです。
例えば、子どもにおもちゃを片付けさせるために暴力をふるったとします。
子どもはすぐに片付けを始める決断をしますよね?
なぜなら片付けをしないと暴力が続くからです。
小さいときから暴力を受けて育つと、困ったときに誰かに相談するという方法を取らなくなります。
人間関係を上手く築けない
子どもの頃から暴力を受けて育っているので恐怖心からいつも他人の顔色が気になり、些細なことに敏感に反応してしまいます。
そして、最も愛されるはずの両親から暴力を受け続けると人を心から信用できない結果に。
人を信用することができないので他人と良好な人間関係を築くことも難しいです。
自傷行為をする
暴力を受けた経験は、精神的な苦痛から逃れるために自傷行為を引き起こすことがあります。
自傷行為は身体的な健康や精神的な健康に悪影響を及ぼすことがあり、社会生活において支障をきたすことも。
自傷行為を行う人は、自分自身に対する苦痛や不安感を常に抱えています。
自己肯定感がとても低い
暴力を受けて育つとは、加害者からの否定的な言動や行動によって自己肯定感がとても低くなります。
被害者は自分自身に対して否定的な気持ちを抱くようになり、「わたしが聞き分け良くないから暴力をふられるんだ…わたしはいけなんだ」と自信が失われ自身を責めるように。
人生において失敗や挫折を経験した時に、自分自身を強く責める傾向が強くなることがあります。

なんだかかわいそうね…。
親に愛されなかった・愛情不足の性格は?
親に愛されなかった・愛情不足の性格はどのようなものがあるのでしょうか?
孤独を好む
愛情を知らずに育った子どもは、幼稚園や学校などで周りに溶け込むことができず孤独を好む傾向があります。
「人との付き合い方がよく分からない」「誰も自分のことになんて興味がない」とネガティブに考えてしまい、人とのコミュニケーションを避けてしまうのでしょう。
幼少期・思春期に多く見られる性格で、この時に1人でいることに慣れてしまうと大人になっても人間関係を上手く築けない原因になります。
感情表現が乏しい
愛情不足で育つ子どもは、感情表現の仕方が分からず心の中で思っていることを素直に表現することができません。
そのため、周りが笑っていても1人だけ真剣な顔をしていたり悲しくても平然としていることも。
さらに、恋人や友達からは「何を考えているのかわからない」と思われ他人との距離を縮めることができなくなります。
虚言癖がある
親に愛されなかった子どもは、愛情を注がれた経験がないので善悪の判断がつかず平気で嘘をついてしまいます。
また、人と比べて罪悪感を感じることが少ないので嘘をついて人を傷つけたとしても悪いと思いません。
嘘をたくさんつくのは、「周りの人に構ってほしい」「自分を注目してもらいたい」という欲求のあらわれでもあります。

ずる賢い人間になりそうだなぁ…。
暴力を受けて育った大人がトラウマを克服する方法
子どもの頃、深く傷を負った大人がトラウマを克服していくために何をすればいいのでしょうか?
ここからは、私がおすすめする克服のための行動を3つお伝えします。
打ち込める趣味を見つける
趣味を新たに始めると、環境が変わり新しい友達もできるので気分転換ができます。
そうすると「信頼できる人がいない」というマイナスの状態から抜け出し、ネットワークを広げるきっかけに。
なんでもいいのです、あながた興味をそそられる趣味であればスポーツ・料理・旅行などOK。
何か没頭できるものを見つけ、自分だけの特別な時間を楽しめるようにしましょう。
成功体験を増やす
自分に自信をつけることができれば、「わたしなんて価値のない人間だ…」という自己肯定感の低さを減らすことができます。
小さな成功体験で大丈夫。
例えば、仕事で成果を出したり趣味で友達を1人作ったり…「自分は価値のある人間なんだ」と思えるものを見つけることによって、精神的に独立することができるようになるでしょう。
正直な気持ちを伝えてみる
本気で向き合いたいという気持ちがある相手であれば、素直に自分の中にある不安やストレスなどすべて打ち明けてみるのも◎。
口に出してみることでありのままの自分を受け入れてもらえるチャンスですし、すっと気持ちが楽になりその人と良い信頼関係が築けるようになるでしょう。

自分1人で抱え込まずに、ちゃんと話せる環境に身を置いたり正直に言葉にすることがとても大事よね。
暴力を受けて育った大人の特徴!親に愛されなかった・愛情不足の性格は?まとめ
今回は「暴力を受けて育った大人の特徴!親に愛されなかった・愛情不足の性格は?」について書いていきました。
暴力を受けて育つと、その人の性格に大きな影響を与え大人になってから辛い経験をすることがたくさんだということが分かりました。
最も大事な人間関係にも影を射し、恋人に依存したり心から信頼できないなど恋愛面においても大きな障害になります。
しかし、ちょっとした努力で少しずつでも克服することは可能です。
1人では乗り越えるのが不安だという人は、行政機関やNPO法人など第三者の誰かに相談できる窓口が開かれています。
孤独になり大きな苦しさを抱え込んでしまわずに、勇気を出して人に頼ってみてくださいね。